駄菓子の詰め合わせに余計なものまで入れたようなRPG

内容的には前作と方向性は全く変わっていない。せいぜい舞台が完全に中世っぽいくらい。

やはり注目すべきはエロアニメと回想シーンの多さ、加えて下品な嗜好。
レイプ、アナル、NTR、二穴、土下座、ボテ腹、売春、触手、戦闘エロとエロRPGに欲しいシチュは相当数が注ぎ込まれている。需要は置いておくとして、希少な大小スカ要素もある。
回想シーンは60を超え、エロアニメはそれとほぼ同一。前作以上の数でありボリュームに限って言えば星5評価は確実だと思われる。

戦闘エロも前作よりバリエーションが増えた点もポイントが高い。立ち絵なども条件を満たせば変化させることが出来るなどカスタマイズ性もある。
また、快適性に繋がるわけでもないがマウス操作にも対応している。

価格は正規価格で2700円と相当盛っており、いくらボリュームがあろうとも、ここまで来るとコストパフォーマンスが良いとは言い難い。どんなに詰め合わせの量が多くとも所詮は駄菓子に過ぎないからだ。適切なバランスを超えては意味がない。

グラフィックは前作同様非常にお粗末。
前作に比べると一枚絵のレベルが向上したか？と思うも、実際は何も変わっておらず、塗りが少々変わっただけの錯覚だった。また、この塗りが曲者で、元々輪郭線が曖昧な絵であることに加えて、そのボケたような塗りのせいで全体的に見づらく感じる絵がそこそこあるのが困りどころ。それがアニメとなるとせっかくのエロアニメが台無しとも思える出来に。いい加減輪郭線ないしは陰影をきっちりつけるようにして欲しい。非常に残念である。
後半に出てくるCGはいくらかマシにはなっているので、次回作があるならばそこそこ安定した作りになるだろう。

テキストは前作と同等かそれ以上に残念。体験版をやれば大体の出来はわかることだろう。そして問題なのはこのしょうもないテキストがシーン回想にて非常に長く表示されることである。
そして今回は演出の問題も捨て置けない。
演出、端的に言えば効果音やBGM等の音、それに加え上記のテキストやらシーン推移なのだが、これが実に酷い。
序盤でもその兆候はあるのだが、後半になるとあの幼稚な効果音と一昔前のスロットで確変が来たようなユカイなBGM。それに加えて認識すると脳萎縮しそうなテキストが三位一体となって襲いかかってくるのだ。このあまりにも酷い演出の前にはエロがギャグにすり替わってしまいとてもではないが使えない。
何故こんな演出にしたのか？今からでもBGMだけでいいから修正してほしいものである。欲を言えば効果音もだが。

シナリオはベタの一言なのだが、やはり表現力が圧倒的に足りず陳腐かつ寒いとしか言いようがない。真エンドとやらで歌が流れ始めた時は「そんな流れだったか？」と唖然としてしまったものである。
RPGとしての出来も前作と対して変わらず。技や魔法などがSFCレベルのクオリティのくせに現行機レベルの演出過多はいい加減どうにかしてほしいものである。

シチュエーションは実に光るものがあるのだが、今作もやはり圧倒的表現力不足としか言いようがない。
体験版をプレイして繰り返し使えると判断できたら購入してもいいだろう。ただし、セール時に限るが。
それ以外の場合は正直見送っても対して後悔はしないレベルだと思われる。