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新規レビュー 2019.09.29
レビュー更新 2019.10.11
01.ストーリー
02.おかずに使えるか
03.イラスト/グラフィック
04.ボリューム
05.コストパフォーマンス
06.システム/UI
07.面白さ/楽しさ
このゲームのバトルは全てSEXです。(原文ママ)
2006年に現れた同人エロRPGの超大作。
それまで長編エロRPGがクエストやストーリーでエッチがあったのと異なり、当時どちらかというとギャグ的短編で採用されていた「戦闘その物がSEX」というSEXバトルシステムを大真面目に追求した作品。
ストーリーはざっくり言うと魔王を退治した勇者だが、実は魔王は夢魔を封印していて魔王を退治した途端、剣も魔法も効かない、ただ快楽のみを受け付けるサキュバスによる侵攻を受け、新たなる冒険に旅立つという物だが、これだけ聞いたらおちゃらけた雰囲気を思い浮かべるかもしれないが、世界の危機がかかっていることと勇者としての使命で動く事から実際は物凄いシリアスで大真面目な雰囲気が漂っている。
旅先で起こるドラマも夢魔との戦闘も、物凄いエロというか、性愛は絡んでいる物の上手くヒロイックで紙一重で美しいストーリーに仕上がっている。
エロに関しては解像度は2019年基準ではやや低い(雑魚戦では同時に数体出す事情から敵一体辺りのグラフィックが小さい)が、CG自体は非常に美麗で、基本は受け身エッチが多い物の逆レイプというほど激しいわけでもなく、各敵キャラもトークコマンドの存在により中々キャラが立っていて、特殊なエッチは少ない物のキャラ性と併せて楽しむタイプ。
一応モンスター娘に分類されるが、人間的なデザインが多くそれ程抵抗感を感じるキャラは居ない筈。
ただし主人公が喋らないタイプという事も有り、こちら側が攻めるような感じは正直薄いので、そういう点では好みは分かれるかもしれない。
ただ何気に優れているのが演出面で場面に合ったBGMや先述のトークコマンド、一部ボス戦でのグラフィック変化による驚き、相棒キャラのグラフィック変化など、細かい点で気が利いていて、中々楽しい。
ボリュームに関しては各モンスター、ボスのグラフィック、コンプリートを目指さずとも20時間以上のプレイ時間が珍しくないという当時どころか現在でも同人RPGとしては異例の長編。
戦闘もやや頭を使う必要が有るが、中々歯応えのあるバランスで理不尽を感じたのはラスボス戦くらいで、一応とはいえ全戦闘がセックスというのも相まって、当時は非常に楽しくプレイできた。
現在だとスマートフォンの登場もあってか、多少時間のかかる戦闘システムではストレスを感じる事も有るので、現在のプレイヤーがどう感じるかはちょっと分からないが…。
エロをシステム、ストーリーにも上手く絡めたデザインと言い、同人とは思えないクオリティで当時登場した時、同人のエロRPGは大きな刺激を受け多大な影響をもたらした名作、エロRPG好きなら間違いなくプレイすべき一品。
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