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新規レビュー 2019.07.17
レビュー更新 2019.07.17
01.ストーリー
02.おかずに使えるか
03.イラスト/グラフィック
04.ボリューム
05.コストパフォーマンス
06.システム/UI
07.面白さ/楽しさ
本作はエロRPGであるが、あえて長所を言うのならばRPGとしての出来が非常に良い。
唐突ながら、筆者はエロRPGのシステム自体は然程重要視していない。何故なら主題はあくまでエロであり、RPGというものはそれを引き立てるための土台に過ぎないと思っているからだ。
そもそも、RPGとしての出来という点で言えば、結局の所エロRPGはフリーのRPG界隈の完成度にはまず及ばないのだから。
にもかかわらず本作のRPGシステムを推す理由は単純で、これがそのフリーのRPG界隈レベルの出来であるからである。もっとも、フリーのRPG界隈のトップに君臨するほどとまでは言えないが、その界隈に含めて評価しても良いレベルの完成度である。
ソウルハッカーズに強い影響を受けているものの、独自システムとギミックはかなり練られており、RPGの出来に重点を置くプレイヤーならばクリティカルであろう。特に最終局面でのギミックは中々インパクトが強い。
ストーリーも中々練られており、高い評価を得ている。もっとも、筆者の好みからは少々ハズレたので評価は4だが、万人視点かつ相対的に見れば5はつくであろう。
一部使いまわしもあるが、回想数は100を超える。いわゆるウディタ製。
プレイ内容は敗北やイベントミスからの陵辱などがメイン。売春なども。更にはボイス付きである。
値段は2000円弱とかなり値の張る方ではあるが、RPGとしての出来と回想数を考えればコスパは良好と言えるだろう。
難点は、単純にRPG部分が出来すぎている……または、そのカラーが強すぎることか。
「RPGはその世界観で起こるエロを神の視点で見るジャンルに過ぎない」そう思っている方には、シナリオ進行が多少面倒に感じるだろう。
また、筆者が軽く思ったことであるが、本作はRPGとしてのメタ部分を前提として作者が作っているきらいがあり、一部ギミック等のクリアに「お約束の裏をかかなきゃクリアできないんだぞ?」という視点が散見される部分が癇に障る方もいるかも知れない。良く言えば意表を突かれた、悪く言えば小賢しい、である。
とは言え、ここまで「RPG」らしいエロRPG作品は中々存在しない。どんなに少なく見積もっても2019年現在で発売されているエロRPG作品の中で、RPGとしての出来を評価するのならば本作は5本の指に入るだろう。
プレイ時間はただストーリーをクリアするだけであれば10時間もあれば問題ないだろう。
たまには骨太なRPGをやるのも悪くない、そんな方にはオススメしたい。
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