学園バトル地域制圧SLG

アリスソフトが大悪司で築いた地域制圧SLGの第二弾だが、システム的にはかなり洗練された。
まず、前作では属性相性が存在したのだが、効果が低く、視覚的にも分かりにくかったのだが、今作では属性の相性が大きく影響するようになり、資金で得意属性を追加することも可能になった。
キャラクターの能力値上昇も選択式ではなくなったので、弱キャラが弱キャラのままという事態も有る程度回避できるようになり、ゲームとしてはかなり楽しくなった。

しかしキャラクターの排他が悪司に比べ大幅に増加しており、しかも加入しなかったキャラがわりと雑に消える（重要キャラは流石に見せ場も有る）事も有るので、正直ストレスのある部分が有る。
前作に比べてライトな雰囲気なので、雰囲気のハードさ維持やゲームの難易度上の事も有るのだろうが、せめてもう少し見せ場を作って消えさせて欲しかったのだが…。
消え方もシリアスに消えたりギャグ的に死んだりとバリエーションに富んでいるのだが、なんせメインヒロインでさえ排他が有るこの排他の多さは自分の好みから外れてる。

ストーリー的には悪司に比べてかなりファンタジー寄りで、ヤクザの抗争ではなく学生のケンカ…というより、超常能力を持つ戦士たちの戦いと言った風情で、そうそう腕からビームが出るわけでは無いが、戦う相手も吸血鬼や悪司では最終盤にちょろっとでた戦車がゴロゴロでたり雰囲気はガラッと変わっている。
見せ場も多く熱い所も有るのだが、それだけにエロの導入が悪司にくらべ不自然になっている。というか悪司がエロ導入がスムーズすぎたというべきか。

ヒロイン勢はややルート突入が分かりにくかった悪司に比べ、ヒロインパートを作り見せ場もルートを狙いやすくしていて親切。バリエーションもツンデレ、委員長、ロリメイド、忍者だの、悪司よりバラエティに富み、ライトな雰囲気のわりにエロはかなり濃厚。
売春が無いという点は雰囲気と併せ、前作に比べて好き嫌いの分かれるところだろうが、パートボイスも追加されているので、サブキャラ、ヒロインどちらもエロさという点では悪司より上だと感じる。

ボリュームは大悪司自体相当な長編だったがマップの増加や、キャラクリを増やしたりの周回要素強化で悪司に負けず劣らぬ長編となっている。

大悪司に比べて雰囲気もシステムも大きく変わった作品だが、あちらに比べ軽めの雰囲気で親切化されてる部分も多く、若干の不親切さは差し引いても「遊べるエロゲー」に初めて触れる人にはむしろこちらの方をお勧めしたい。