なろうの18禁部門ノクターンノベルスでランキング上位に居た作品のゲーム化

初出が初出なのでタイトルと併せてチートハーレム物かと思わせるが、むしろこれは商業作品でも見かける「エロだからこそできる」過激な描写、設定、容赦のなさをふんだんに詰め込んだ「読ませる」エロゲーである。
しかしラノベからゲーム化とはいう物の、描き下ろしやルートの追加等が有る訳ではなく、あくまで挿絵やBGMを追加した「単一ルートのノベルゲー」としてのゲーム化、それも第2章部分までなので正直標準価格の場合割高感は感じる。（セール価格50％ならかなり安く感じる）
ストーリーはエロと言う部分をしっかり生かした、健全では到底無理な部分を見事に描写する筆力でかなり面白いし、美麗にしてアクションシーンもちゃんと描けているイラストでノベルゲーとしての完成度自体はかなり高い。
ゾンビの徘徊する崩壊した世界で必死な一般人のドラマはかなり重厚なのに、どういう訳か安全な立ち位置に居る主人公の達観した様子は、まるでテレビを見る視聴者のような冷めた部分を思わせ共感する部分もあれば、いやもっと真剣になれよと思う部分もあり、キャラクターは単純には評し難いが、魅力的なキャラで引っ張ると言うよりその世界を楽しむと言ったストーリーなのでやや人を選ぶだろうが、ノクターンで上位に居た事実からも18歳以上ならそういう物を娯楽として楽しめる素養は持っているだろうし、充分におススメできる。