これほどまでに酷いエロRPGもなかなか無いだろう。
それはレイプを極めた者が見せる一つの到達点。
本編までのあらすじ。
貴族であったお嬢様は叔父の姦計により家督乗っ取りからレイプ未遂にまで追い込まれるものの、
辛くもその魔手から逃れることに成功。専属のメイドとともに逃げ延び、冒険者に身をやつしながらも逆襲の奮起を図るRPG。
まぁ、よくある没落貴族っぽい立場から様々なエロ体験を経ながらも栄光に返り咲く物語である。
メインキャラクターは主人公のお嬢様とメイドの二人。
お嬢様はロリ体系ながらも膨らみ始めたという第二次性徴期に入ったばかりのような小ぶりおっぱい。
メイドは純粋に乳がでかいわかりやすい巨乳キャラ。
そしてどちらも乳首がでかく、妙に乳の形に崩れのある現実的な形をしている。
見所は徹底的なレイプ。
ここまで正統派のレイプを表現した作者は中々見ない。
特に表情とリアクションは本当に素晴らしい。曇り顔、目を見開かんばかりの絶望、口をへの字にして快楽に耐える様、顔をくしゃくしゃにして流される分岐した河川のような涙、嫌悪に染まった表情、絶頂しても快楽堕ちはせず、終わったと思いきや再度始まるレイプ、空虚と絶望を感じさせる事後……
よくあるレイプ物と異なり、真に汚され奪われ尊厳を破壊された表情とシチュエーションが本当に上手い。ただ顔を紅潮させた生ぬるいものでも、ただ涙が流れているだけの記号でもなく、絶頂と快楽に飲まれて堕ちるわけでもない。
ただただ嫌悪し、絶望する。
レイプ被害者という立場をこれでもかと表現したレイプシーンはある意味感動すら覚える。
しかも、それらはただレイプされても仕方ないという安易な環境があるから起こるのではない。普段はのほほんとした表情と空気をかもし出しているのに、いざ事が起こるとなればあまりにも救いのないレイプというこのギャップ。「ハーモニー」っつーんですかあ~ 「味の調和」っつーんですかあ~っ。スイカに塩、うな重に梅干し、甘味にコーヒー……一言で言えば日常あっての異常、それを知り尽くしたプロの犯行と言ってもいい。
作者は相当を通り越して素で引くレベルなガチ目の変態なのだろう。本当にありがとう。
前作と同じく戦闘エロは非常に拘って作られている。
しかも今回はすべてがムービーとして作られており、主人公は4パターンに精液ボテ差分、メイドも4パターンとこれまた同じく精液ボテ差分。それらに挿入時、抽挿時、絶頂、射精時と細かい状況差分が存在する。動きもスムーズで非常に質も良い。このこだわりは並大抵のものではない。
前作にもある嫌悪とショックに彩られた台詞回しは健在。普段の口調が絶望で崩れる様は痺れるほどに良い。しかもコマンドによってはそれが延々と続く地獄まで見せてくれる親切設計だ。
ロールプレイングとしての出来もキッチリ作られており、常人には理解を拒むレベルの作り込みを見せてくれる。
回想数は62。それに加えて戦闘エロが合計8。
しかも回想の7割~8割はレイプという徹底ぶり。もうわかったよってくらいにレイプが圧縮され詰め込まれている。
処女差分などもキッチリしており隙がない。後は売春がデザートに添えられているお腹いっぱいの退廃弁当だ。
強いて文句があるとすれば、レイプにフィーチャーされすぎていてアナルや二穴が存在しないことか。前作はあっただろうにどうしたんだ?
また、どちらのキャラもおっぱいが揺れるのに、そのおっぱいに対する性的苛虐が存在しなかった。一応メイドはパイズリが一つあったものの、あの巨乳をパイズリだけで終わらせるのはあまりにもったいない。戦闘エロでブルンブルン揺れるからいいかとでも思ったのだろうが、レイプするならセックスアピールポイントは蹂躙していけ。乳の形が変わるくらいに揉みしだけ。ケツに爪痕が残るまで握りしめろ。それは小ぶりながらも揺れるお嬢様も同じだ。
エンディングは3個。家賃が払えなかったり完全に妊娠してしまった場合のBAD END。サブキャラクターの掘り下げを見ない場合のNORMAL END。サブキャラクターの過去をすべて見たGOOD END。
特にGOOD ENDはシナリオをきっちり綺麗にまとめてあるため普通に後味がよろしい仕上がり。こんなクソどうしようもないレイプものを作ったくせにこの仕上がりは一体どういう事だと言いたくもなるが、真の変態というものは総じて人柄が良かったりするもの。擬態が上手いとも言うし、悪を知るからこそ善を知るというものでもある。人と性癖とはそういうものなのだ。
ちなみに、クリア時間に筆者は6時間弱必要とした。
難点もあるにはある。
一つはバグ。
これは時期に直されることだろう。一部進行不能バグもあるらしいが筆者は運良くそれに当たらなかった。
一つはジャンル。
レイプというわりかし見るけどソフト目に作られている他とは違い、本当に陰湿かつ陰惨なノリが強いため人を選ぶだろう。
一つは絵柄。
デフォルメがかなりキツくかかっているためこれも人を選ぶだろう。
忌憚なく言えばバランスどうなってんだこれ?とパッと見で思う方もいるのではないだろうか。
だが、これはくさやのようなもので慣れや許容が許されるなら本当に病みつきになるシロモノだ。
一つは難易度。
単純に結構キツイ。
幸い難易度調整はあるため、一番やさしいHEAVENでもいいだろう。
人によってはこれでも金策に困るってのもあるかもしれないが。
一つは周回。
これは単純に二週目……強くてニューゲーム的なシロモノや、その後のフリープレイがないということだ。
あってもよかっただろう……ただでさえ金策が辛く、エンディングルートに入ったら散策はできなくなるのに。
なので、セーブはこまめに取っておこう。白銀級になったらエンディングは間近なので注意しておきたい。
そして最後はシナリオの案内の不親切さだ。
これは鉄鎖評議会にしては少々ツメが甘いと言わざるを得ない。
どういうことかと言うと、このゲームはどういう進行をすればいいのか?売春条件はなにか?そういった案内が致命的に不足しているのだ。
別にある程度はやりながら慣れることも出来るだろうが、初見でGOOD ENDに到達できる人はあまりいないだろう。一応Read meの最後にチョロっと書いてあるが、もっと目立つ箇所にと言うか専用のテキストを作れと言わざるを得ない。恐らくは作者が念入りに作ったからこそ自分の中で全て把握しているせいでプレイヤーへの解説を怠ってしまったものかと思われる。戦闘エロの解説よりもまずそちらだろう……
いやまぁ、せっかくシナリオもきっちり作ってあるから半ばネタバレみたいな真似はしたくないってのも分かるがね?
ともあれ、まずはお決まりの体験版をどうぞ、だ。
少なくとも体験版にハマれば製品版は買ってまず確実に損はない、正解とも言える。
最低でも体験版の12倍の面白さは保証されてると言ってもいいだろう。
この出来で正規価格1800円弱は破格と言える。2021/10/23現在では20%OFFだ。もはや怨念とも言えるようなものが宿って若干引いてしまう感はあるがコスパは非常に優れている。繰り返すが買って損はないだろう。
前作より7年。
今作が発売される前に今は亡きDLsite blogで次回作の報告もあったが、今とは全く違うものであり、いつしか生存報告も消えてしまっていた。
正直、この才能が消えたのには多大なショックを受けたものだが、よくぞ折れずに復活してくれたと礼を言いたい。なんともキモいレイプの情熱。それを前作の反省と技術の向上を以って7年越しに復活したのは奇跡と言わざるを得ないだろう。本当にありがとう。
個人的な好みで言えば評価は5にしたい。が、絵柄は人をかなり選ぶので3寄りの4。
また、戦闘エロのシステムは至高の5を与えたいがUIや移動などのショートカットが不足しているため3で。
可哀想なのじゃないと抜けない(画像省略)
そういった人にこそ、このゲームをプレイしてもらいたい。