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新規レビュー 2019.08.14
レビュー更新 2019.08.14
01.ストーリー
02.おかずに使えるか
03.イラスト/グラフィック
04.ボリューム
05.コストパフォーマンス
*この作品は間違っても美少女文庫レーベルではない、フランス書院文庫レーベル(いわゆる黒本)なので勘違いしないでください。
フランス書院文庫レーベルといえば駅のキオスクや、本屋の片隅で黒い背表紙に人妻、熟女だのの単語が乱れ飛ぶ老舗の「官能小説」レーベルで、「エロライトノベル」ではないのだが、この作品表紙絵からしてメイドという、何を食ったらこんな発想が出てくるのかという衝撃を持って迎えられた黒本なのである。
電子化やらのタイミングの関係上勘違いしやすいが、この作品は黒本史上初めてタイトルに「メイド」の単語が載った作品(のはず)である。
そもそも著者の青橋由高氏はもともと美少女文庫でメイド物を多数書いている方で、作者ブログの解説によると黒本という事で元々は凌辱色の強い作品に挑戦しようかと思っていたら、編集がやたらと「メイドで甘々」、よーするに「いつもの青橋作品」を黒本で出そうと押してくるので、こちらもその内ノリノリで書いてたら、表紙絵までメイド絵で発注かけられていたといういわくつきの黒本。
ハッキリ言ってレーベルがレーベルなので、挿絵の類は無いのだが、この表紙絵のインパクトがどれだけとんでもなかったのかは、20年以上展開されている官能小説レーベルで初めての事といえば、お分かりいただけると思う。
内容自体はフランス書院文庫というレーベルに併せてか、ヒロインの年齢を35歳と高めにしてたり(そもそも母キャラというのがフランス書院文庫の鉄板)単語がより高年齢層を意識したものが選択されていたり、いつもの作品とは異なる点も多い物の、甘ったるくいちゃつくシーンがえっちく書かれてたり、青橋作品らしい店も随所に見受けられ、母娘丼という中々贅沢シチュも良し。
しかし流石にメイドは変化球だが、内容的には黒本として通常の範疇に収まっていると思う。
この作品ののち、フランス書院に微妙にメイド作品が増えたのだが、その内3作は青橋氏の作品。
内容自体は普通かもしれないが歴史的な意義を考慮すると、この作品がフランス書院文庫というレーベルに及ぼした影響は決して軽視できない。
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