2019年3月現在、エロローグライク界の頂点

エロローグライクの頂点とも思われるゲーム。
注目ポイントはシステムの一言に尽きる。とにかく作り込まれているとしか言いようがない。
R-18要素で言えばエロステータス。事細かに記載されており非常に作りが丁寧である。と言うか、丁寧すぎる。
単純な回数の記録破瓜がいつかなんて序の口であり、過去起こったエロイベントや結果などがログとして記録されている。ステータス障害として発情や妊娠、充血なども存在するどころか、その状態まで詳しく説明が見れるという至れり尽くせりっぷり。
ゲームにエロ要素をとって付けただけの急造ではなく完全に溶け込んでいる。ある種の完成形としか言いようがない。

戦闘エロも凄まじい。右のキャラが状況として表示されるが、様々な体位や状態を表してくれる。脱衣、妊娠、ふたなり等も存在する。ちなみに多少ながらアニメもする。
そして見逃せないのが戦闘ログだろう。キャラのされていることが逐一メッセージとして現れるのだ。
この無機質なメッセージとキャラの状況をセットで見ると、ゲームの中でエロが起こっているんだなと本当に実感させられる。この豪雨のような陵辱メッセージは一見の価値ありだろう。『ゲーム内』の『エロ』が好きな人はまず引き込まれること請け合いだ。

カスタマイズ機能も豊富である。
ゲーム内での体型変化や髪型変化、果ては陵辱を受けた時のメッセージを変更することも出来る。もっともこの辺は少々手間ではあるが。

そして戦闘システム。もう完璧にローグライク。
と言うより、何故こんな完成度の高いローグライクゲームがエロ同人界隈に存在するんだ…？と思うしかないレベル。
ぶっちゃけエロ抜きでも普通に面白い。装備の質にこだわり始めたらもうオシマイだ。

個人的な欠点としては、ボリュームだろうか。
戦闘エロを強く押したがエロイベントも存在する。ただ、数は少ない。差分を含まなければ5程度。
簡易ながらアニメもするし、そもそも値段は1080円だが、それでも少ないと言っていいのかも知れない。
むしろ真に使えるのは戦闘エロなのかも知れない。買う前にまずはボリュームと値段のバランスを考えて欲しい。とは言え、このゲームにおける戦闘エロは代替がほぼ利かないようなものではあるが。

また、システムもある意味では欠点であるのかも知れない。
上述のように素晴らしいシステムだと評した。実際そうだと思うし過剰にアゲたわけでもないつもりである。むしろこの程度の称賛では足りないと言われるまであるだろう。
クドいようだが、このMaiDenSnow Eve ～さる前夜祭～は素晴らしいゲームだ。ゲームにエロという要素が完全に調和している。これ以上の完成度を誇るゲームは他ジャンルでも滅多にお目にかかれないレベルだろう。
ただ、調和しすぎているが故に、エロとローグライクを同時に楽しむことが難しいのである。
最初のうちは主人公に適当な服を着せて死地に放り出し、戦闘エロを発生させて楽しむことだろう。だが、欲しいコスチュームの入手や、体型や髪型を自由に変化させるにはシナリオを進める必要があるのだ。そうすると今度は真面目にゲームをやる必要が出てくる。
ローグライクゲーム経験者なら然程苦痛には思わないだろうが、ローグライク未経験者となるとここはかなり苦痛となりうる。誇張抜きに油断すると死ぬのだ。
となると、基本的に手は下半身からキーボードないしはゲームパッドに移さないといけなくなる。頭もエロからクリアに切り替えなくてはいけなくなる。最初は戦闘エロで好みの体位にならなかった時に「ふざけんなよテメエ！」と言っていたのが、クリアを目指していたら不意打ちを食らって「ふざけんなよテメエ！」となるのである。目的の陵辱もあるし好みの体位でもあるのにである。

ローグライク未経験者はこの山場を乗り切れるかどうか？正直そういうのいいからさっさとエロいの見せてって人は挫折しかねないのではないかと思われる。何しろ覚えることは多大であるし、気を回す必要も出てくる。ロンダートを使わずに攻略するのは別の意味で難易度が高くなるのだ。真面目にやらざるを得ない。

後はエロの好みにもよるだろうか。
単純に絵が受け付けない、そういうややこしいエロより一枚絵をもっと見たい、色んなキャラが見たい、等。
この辺がダメな場合は買っても即お蔵入りになるだけだろう。
とは言え、クリアできないというわけでもない。なんとこのゲームにはWikiが存在するのだ。そう、恐ろしいことにどういうわけかこのゲームにはWikiが存在してしまうのだ……少なくともそこを見れば何もわからなくて進めないということはないだろう。